2008/10/20

角ばった形は崩れやすい?【スカルプ】

昨日、スカルプで作りたいちょっとしたパーツを思いついたので、
拾ってきたテンプレートを変形してサクッと作ろうと思ったら・・・あらら・・・

どういうことかといいますと、
四角い柱上のテンプレートを変形し角ばったパーツを作ったのですが、
カメラを近づけて見る分にはピシッとした形が、少し離すと・・・角が無くなって・・・という状態に。

以前から出ているLODの話なんですが、要は角柱の4隅に指定している頂点がまずかったということです。
(あくまで、私の目的に対してまずかったということで、テンプレートのデータがおかしいということではありません。)


そういえば、先日お店に来ていただいた方から、

「スカルプのエッジがきれいに出ない。すぐ崩れる。」という相談を受けました。

いくつか原因は考えられるのですが、
その1つ、初歩的なものに前述のような問題が考えられます。


また、スカルプのエッジやLODに関して、

◆角ばった形は崩れやすく、丸っぽい形は崩れにくい

◆角をピシッと出したければ角に頂点を集めればよい

といった話も聞きます。

これらは経験から出てきたノウハウでしょうし、ある条件の下では正しいと思います。


そのあたりはスカルプで作りたい形状や作り方にも依存しますので、
一概に何が正しいということは無いと思いますが、

何らかのヒントになればと昨日私がやらかした失敗に関してご紹介(?)します。


さて、これまでブレンダーやメタセコイアのテンプレートを変形していく際に、
縦方向のLODに関してばかり書いてきましたが、今回は横方向(断面)に関することです。

例としてメタセコイアの画面を用います。



中央の円柱のテンプレート(32分割)から、A,B二つの角柱を作りました。
(上から見た状態です)

その際、
Aはそのまま素直に変形しており、
Bは22.5度回転した後に変形しています。

この円柱の場合、黄色い○で示した部分が表示レベルを2段階落としても維持される頂点です。
(これは以前に確認しました。)

その頂点が角柱のどこにあるのかがポイントです。

さて、この違いがどう出るのか・・・ということですが、
今回はSecond Life Sculpted Prim Viewer SLVを使ってローカルで見てみます。

まずはプレビュー画面にA,Bのデータを読み込みます。
 

 
この時点では(33×33表示で)全く同じように見えます。


次に、データの違いを分かりやすくするために8×8で仕切ったMAPテクスチャを貼り、
表示レベルを落としていきました。



1段階表示が落ちたところでは変化が無いのですが、
もう1段階落ちると、角がスパッとなくなります。

変形の経緯を見ていれば明白なことですね。

また、今回は2つ頂点がずれているので上記のような結果になりましたが、
隣の点を頂点にした場合は1段階目で表示されなくなってしまいます。

白状しますと、私はやった失敗はこれです。
テンプレートの頂点がどうなっているか確認もせずにモデリングしたために、
少しカメラを離すと角が無くなってしまうデータになっていました。


全ての人にテンプレートを使う方法を推奨するわけではありませんが、
簡単・気軽にスカルプを作る便利な方法だと思います。

その際は、

・自分が使うテンプレートの頂点がどうなっているのか知っておくこと。

・自分用に使いやすいテンプレートを作っておくこと。

これだけのことで、崩れにくい造形がやりやすくなると思います。
 

2 件のコメント:

ikim さんのコメント...

すかるぷとぷりむについていろいろとさがしまわってとおりかかりましたものでございます^^
ちょうてんの、崩れはこういうことでしたのね・・
大変勉強になりました。
テンプレートって使ったことが無いのですけれども、
便利なものなのでしょうか・・・
いつも、しりんだーから、はじめていたので、手間としてはたいへんでしたのよ・・・・
この記事は、とってもわかりやすかったです。
ありがとうございました(^o^)ノ~

Yasuki Beck さんのコメント...

>ikimさま
はじめまして。
コメントありがとうございます。
私がテンプレートと言っているのは、
SL用にメッシュを調整してある球体やシリンダー、平面などのデータのことです。
それを元に加工していくのですが、便利といえば便利ですし、
不便といえば不便ですね・・・(すいません。答えになっていませんね)
四角柱など頻繁に利用する形状の基本的なところまで加工したものを作っておくと便利だと思いますが、私自身もそう思いながらやれていません><
 
当たり前のことですが、作る形状次第なんでしょうね。