2008/10/22

【M2Sculpt】スカルプの縮小とオフセット

自宅とお店にオーディオが欲しいなと、こんなものを作ってみました。



機能も特に無くて雰囲気だけなんですけど、
意外と「欲しい」とおっしゃる方もいらっしゃったので、

他人に渡しても恥ずかしくないレベルにはしないと。


ということで、まずはラジオのスクリプト探し。
これは知り合いのスクリプターさんにお願いしたので、近日中に手に入りそうです。

CDジャケットも・・・このままじゃマズそうなんで、オリジナルのものに変更しなくては。


なんて考えながら離れてみると・・・・スカルプのパーツがグニャリと・・・

あらら。。。比較的小さなパーツなので仕方ないかな。

いやいや、これは機能より見た目重視のものなのでそこはもう少し詰めないと。


ということでM2Sculptの縮小機能を使って再度テクスチャを出力することに。

そしてパーティクルも出すかもということでついでに中心位置も変更します。

メタセコイアで作ったデータは変更の必要が無く、そのままM2Sculptへ。



左はビューワーソフト、右がM2Sculptの画面。

右下の赤い四角の中の数値やフェーダーを操作して、
縮小の倍率やオフセットを設定します。
リアルタイムでスカルプのテクスチャが変わっていくのが面白いです。



これが設定のビフォーアフター。(右→左)
円盤の真ん中あたりに中心が来るように変更しました。


これをINワールドにUPすると、



ちゃんと反映されてますね。ホッ。


で、縮小の成果はというと・・・



(オブジェクトMid設定で)これくらい離れても縮小バージョンは耐えてます。
もう画面で確認できないくらいの大きさなのでよしとしましょう。



オフセット機能はドアなどの回転させるパーツを作るときは重宝しそうですね。

2008/10/20

角ばった形は崩れやすい?【スカルプ】

昨日、スカルプで作りたいちょっとしたパーツを思いついたので、
拾ってきたテンプレートを変形してサクッと作ろうと思ったら・・・あらら・・・

どういうことかといいますと、
四角い柱上のテンプレートを変形し角ばったパーツを作ったのですが、
カメラを近づけて見る分にはピシッとした形が、少し離すと・・・角が無くなって・・・という状態に。

以前から出ているLODの話なんですが、要は角柱の4隅に指定している頂点がまずかったということです。
(あくまで、私の目的に対してまずかったということで、テンプレートのデータがおかしいということではありません。)


そういえば、先日お店に来ていただいた方から、

「スカルプのエッジがきれいに出ない。すぐ崩れる。」という相談を受けました。

いくつか原因は考えられるのですが、
その1つ、初歩的なものに前述のような問題が考えられます。


また、スカルプのエッジやLODに関して、

◆角ばった形は崩れやすく、丸っぽい形は崩れにくい

◆角をピシッと出したければ角に頂点を集めればよい

といった話も聞きます。

これらは経験から出てきたノウハウでしょうし、ある条件の下では正しいと思います。


そのあたりはスカルプで作りたい形状や作り方にも依存しますので、
一概に何が正しいということは無いと思いますが、

何らかのヒントになればと昨日私がやらかした失敗に関してご紹介(?)します。


さて、これまでブレンダーやメタセコイアのテンプレートを変形していく際に、
縦方向のLODに関してばかり書いてきましたが、今回は横方向(断面)に関することです。

例としてメタセコイアの画面を用います。



中央の円柱のテンプレート(32分割)から、A,B二つの角柱を作りました。
(上から見た状態です)

その際、
Aはそのまま素直に変形しており、
Bは22.5度回転した後に変形しています。

この円柱の場合、黄色い○で示した部分が表示レベルを2段階落としても維持される頂点です。
(これは以前に確認しました。)

その頂点が角柱のどこにあるのかがポイントです。

さて、この違いがどう出るのか・・・ということですが、
今回はSecond Life Sculpted Prim Viewer SLVを使ってローカルで見てみます。

まずはプレビュー画面にA,Bのデータを読み込みます。
 

 
この時点では(33×33表示で)全く同じように見えます。


次に、データの違いを分かりやすくするために8×8で仕切ったMAPテクスチャを貼り、
表示レベルを落としていきました。



1段階表示が落ちたところでは変化が無いのですが、
もう1段階落ちると、角がスパッとなくなります。

変形の経緯を見ていれば明白なことですね。

また、今回は2つ頂点がずれているので上記のような結果になりましたが、
隣の点を頂点にした場合は1段階目で表示されなくなってしまいます。

白状しますと、私はやった失敗はこれです。
テンプレートの頂点がどうなっているか確認もせずにモデリングしたために、
少しカメラを離すと角が無くなってしまうデータになっていました。


全ての人にテンプレートを使う方法を推奨するわけではありませんが、
簡単・気軽にスカルプを作る便利な方法だと思います。

その際は、

・自分が使うテンプレートの頂点がどうなっているのか知っておくこと。

・自分用に使いやすいテンプレートを作っておくこと。

これだけのことで、崩れにくい造形がやりやすくなると思います。
 

2008/10/19

プリム数優先?読み込み優先?

以前に、テクスチャに影を直接描き込んでプリムを節約するという記事を書きました。

私は建物を建てる際は(今回の店舗もそうなのですが)、
まずプリム数を気にせず思うように作ってから、
形状やテクスチャで減らせる箇所に手を加えてプリムを減らしていくという手順でやっています。

・・・一言で言うと無計画ってこってす。

そして一方で最近特に気になることが、

テクスチャの読み込みが遅いこと。

私の環境によるものなのかもしれませんが、
どこへTPしても以前よりもグレーの時間が長い気がしてなりません。

自宅や自分の店舗でも同様。
そんなに大きなテクスチャは使ってないはずなんですけど。

テクスチャよりもスカルプの形状の読み込みが早い・・・という以前とは逆の状況なんです。


TPした場所で周りがずっとグレーって・・・嫌ですよね。



さて、ここからが本題です。

SLのビューワーで影が表現されるようになれば、どうでもいいことになってしまうのですが、

現状では、影をテクスチャで表現することは、リアリティや立体感を出す有効な手段の1つと考えています。

販売している家具にも影のパーツを取り付けていますし、
設置しているオブジェクトにも下に影のパーツを置いたりしています。

そして、それによってプリムが増えることを避けようと、
床や壁、あるいはそのもの自体に影を書き込んでしまおうというのも、
プリム節約の1手段でもあります。


今回の店舗でもそのような手法を取ろうと考えていましたが、

前述の読み込みという観点から、場所を選んで行うことに変更しました。

まずは北側のエントランス。
ここが現状ではTP着地点です。



左側の画像はビューワーで見るエントランスの画像です。

床面のテクスチャは赤で囲んだ四角のテクスチャの繰り返しになっています。

これは256×256ピクセルで作っているので、読み込みは比較的早いのです。

そして右側の画像を見ていただくと、
黄色い線で囲まれた影が見ていただけると思いますが、
これらは店頭で配布している円と四角の影パーツを並べているのです。

床面のテクスチャにこの影を直接書き込めば、
確かにこの影パーツの分はプリムを節約できます。

しかし、そのテクスチャは、例えば左側の図の緑の線で囲んだような範囲で作ればよいのですが、

それなりの解像度でと思うと、512×512ぐらいで作りたいですし、
それをこの部分だけで3~4種類使うということになります。

ということはそれだけ読み込みに時間がかかります。

256×256のテクスチャ+店内でも多用している共通の影パーツとの
読み込み速度のさは歴然です。


ということで、この部分はこのままの状態にすることにしました。


南側のエントランスも同様です。




一方で、2階のテラス部分はこんな感じなのですが、



ここはTPしてから到達するまでに時間がかかる(であろう)ということ、
また影の形状を複雑にしているため、床面に描きました。


テクスチャの読み込み速度に関しては、
PCや通信の環境、あるいはその人の感じ方などによって様々でしょう。

施設や建造物の性格によっても変わってくると思いますし、
何が正解というのは無いのでしょうが、

単にプリム節約やきれいに見せる・・・だけではなく、
テクスチャの数や容量(解像度)なども踏まえて、
訪れた多くの人に快適に過ごしていただくということも考慮していけるといいと考えています。

(だったらスカルプだらけの店作るな!・・・ううっ、その通りかも)
 
 

2008/10/15

映り込みを(擬似)表現してみる。

新店舗の建築・・・いや私の場合は設営かな?
では、ものづくりの小技を結構使っています。

店舗を訪れていただいた方々には(なかば無理やり)説明しているのですが^^;
ブログでもご紹介していこうと思います。



今回は映り込みの擬似表現を2パターン。



まずは、このバスタブ。



床面を鏡面仕上げのような感じに見せています。


これはバスタブをコピーして、1つを鏡面反転・・・単にひっくり返しただけですが・・・して
上下に並べ、半透明の板で仕切っています。




こうやって見ると生々しいですね。

間に板を入れ、透明度を調整することで(今回は20%)、ピカピカの展示台に置いている雰囲気にしています。

ただ、これをやろうと思うと展示物のプリムが倍近くになってしまいます。
(ささやかな抵抗ですが下側になって見えないところは削除しておきましょう)

シャーシの下側まで作りこんだ自動車などをこのように展示すると素敵ですね。




そして、次はプリムを増やさずに・・・雰囲気程度ではありますがなんとなく・・・という方法。




これは店舗北側のエントランス部分ですが、

緑の線で囲んだあたり、入り口や向かい側の植木が映り込んでいるのが分かるでしょうか?


ガラスの向こうには植物や家具が置いてあるので、さっきのようなやり方は出来ません。



さて、これはどうやって???



などと、もったいぶるようなことでも無いのですが、

とっても単純。



映り込む景色をSS撮影。
それを反転して、テクスチャとして貼り、透明度を上げているだけなんです。
(斜めに白ぽくなっている部分は加工しています。)


ただ、映っている風景は固定ですから、見る角度によって不自然に見えてしまいます。


それをごまかす意味も含めて、
透明度を上げ、薄めに設定しておけば、なかなか良い感じになると思います。


どこからの視点を重視するかで、撮影するSSやその後の加工を工夫すると良いと思います。



今回の店舗は低プリムで作る中で、
テクスチャやスカルプの使い方など私なりにいろいろ工夫したつもりです。

商品のこと以外でも、「これどうやってるの??」などなど気になるところなどあればお気軽に声をかけてくださいませ。